アトピー性皮膚炎には「アトピー性皮膚炎の診断基準」があり、主に、
- 痒みがあるかどうか
- 湿疹がアトピー性皮膚炎に特徴的なものであるかどうか、左右対側性に分布しているか
- 症状が慢性的に繰り返しおこっているかどうか
について照らし合わせて診断されます。
アトピー性皮膚炎ガイドライン: 日皮会誌, 128(12): 2431-2502、2018より改変
■ | 診断や重症度の判断に用いる血液検査の指標 |
病院では皮膚や血液のアレルギー反応をみる検査も合わせて実施し、診断や重症度を判断するための参考にします。 |
● | 血清IgE値: Igは免疫グロブリンの略で、ウィルスなどの異物を認識して排除してくれる物質です。血清IgE値はアトピー性皮膚炎患者さんの80%で高値を示すと言われています。 |
● | 末梢好酸球数: アトピー性皮膚炎の重症度が高いと数値が高くなるという関係性があり、また、病勢を評価するための指標となるとされています。 |
● | 血清LDH値: 皮膚の炎症による組織傷害を反映していると考えられ、皮疹が改善すると、血清LDH値も正常値となる傾向があるため、皮疹が改善しても、数値が下がらない場合は、他の病気を合併している可能性も考えます。 |
● | 血清TARC値: アトピー性皮膚炎患者さんの血清中TARC値は、重症度に一致して上昇します。血清IgE値、LDH値、末梢血好酸球数と比べて、アトピー性皮膚炎の病勢をより鋭敏に反映している指標とされています。 そのため、「血清TARC値○○を目指しましょう」と、短期的な治療目標値に血清TARC値を設定して外用薬などの治療に取り組むこともあります。 |
アトピー性皮膚炎ガイドライン: 日皮会誌, 128 (12) : 2431-2502、2018より抜粋
中村晃一郎:別冊医学のあゆみ アトピー性皮膚炎UPDATE アトピー性皮膚炎の病勢を示す検査値:49-52、2016
―Let’s TRY
「ご自身のアトピーの状態を数値化してみましょう」
アトピーの状態をスコア化して、点数で評価する方法があります。
点数にしてみると、患者さん自身が思っているよりもスコアが高いということもあります。
POEMスコア
このスコアは患者さんや保護者が記入するもので、患者さんと治療目標を一緒に共有し、治療を進めていくときに用いると有用とされています。
アトピー性皮膚炎ガイドライン: 日皮会誌, 128 (12) : 2431-2502、2018より抜粋
Charman CR et al.: Br J Dermatol 169: 1326―1332,2013
アトピー性皮膚炎には「アトピー性皮膚炎の診断基準」があり、わが国ではシンプルに次の3つの基準、
1.痒みがあるかどうか
2.湿疹がアトピー性皮膚炎に特徴的なものであるかどうか、左右対側性に分布しているか
3.症状が慢性的に繰り返しおこっているかどうか
について照らし合わせて診断されます。
アトピー性皮膚炎ガイドライン: 日皮会誌, 128 (12) : 2431-2502、2018より改変
■ | 診断や重症度の判断に用いる血液検査の指標 |
病院では皮膚や血液のアレルギー反応をみる検査も合わせて実施し、診断や重症度を判断するための参考にします。主な指標としては、血清IgE値、末梢血好酸球数、血清LDH値、血清TARC値などがあります。
● | 血清IgE値:Igは免疫グロブリン(Immunoglobulin)の略で、ウィルスなどの異物を認識して排除してくれる物質です。血清IgE値はアトピー性皮膚炎患者さんの80%で高値を示すと言われています。 |
● | 末梢好酸球数:アトピー性皮膚炎の重症度が高いと数値が高くなるという関係性があり、また、病勢を評価するための指標となるとされています。 |
● | 血清LDH値:皮膚の炎症による組織傷害を反映していると考えられ、皮疹が改善すると、血清LDH値も正常値となる傾向があるため、皮疹が改善しても、数値が下がらない場合は、他の病気を合併している可能性も考えます。 |
● | 血清TARC値:アトピー性皮膚炎患者さんの血清中TARC値は、重症度に一致して上昇します。血清IgE値、LDH値、末梢血好酸球数と比べて、アトピー性皮膚炎の病勢をより鋭敏に反映している指標とされています。そのため、「血清TARC値○○以下を目指しましょう」と、短期的な治療目標値に血清TARC値を設定して外用薬などの治療に取り組むこともあります。 |
アトピー性皮膚炎ガイドライン: 日皮会誌, 128 (12) : 2431-2502、2018より抜粋
中村晃一郎:別冊医学のあゆみ アトピー性皮膚炎UPDATE アトピー性皮膚炎の病勢を示す検査値:49-52、2016
―Let’s TRY
「ご自身のアトピーの状態を数値化してみましょう」
アトピーの状態をスコア化して、点数で評価する方法があります。
点数にしてみると、患者さん自身が思っているよりもスコアが高いということもあります。
POEMスコア
このスコアは患者さんや保護者が記入するもので、患者さんと治療目標を一緒に共有し、治療を進めていくときに用いると有用とされています。
アトピー性皮膚炎ガイドライン: 日皮会誌, 128 (12) : 2431-2502、2018より抜粋
Charman CR et al.: Br J Dermatol 169: 1326―1332,2013
かゆみNRSスコア
かゆみの程度について数値で表すスコアです。かゆみの程度を医師に数値で伝えることで、医師にも分かりやすく伝えることができます。